今日6月24日は1980年代を中心に活躍した男性シンガーソングライター・村下孝蔵(1953-1999)の没後20年に当たります。



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生前、大人気だったわけでもなかったうえ、不思議なことにあの美空ひばりと同じ命日、それもちょうど10年後ということもあり、この日に全国的に特番で取り上げられるのは美空ひばりばかりとなってしまい、なかなか彼の命日として取り上げられることがないのが残念です(つまり、今日は美空ひばりの没後30年でもあります)。

さて、村下孝蔵は生前は1983年発売の「初恋」「踊り子」のヒット曲くらいしか幅広くは知られていなかったように思いますし、1990年代は、CDの売り上げも芳しくなかったそうです。「初恋」に代表されるように、恋愛を題材にした切ない内容の曲を、持ち前の美声を使って哀愁たっぷりに歌うスタイルで、ヒット曲はあれど、やや時代遅れのようなイメージがあったようにも思います。

ところが、死後、とくにインターネット時代になり、彼の動画や音源が広く無料で見られるようになると、その並々ならぬ実力が思いのほか知られるようになったようなのです。

実際、YouTubeで彼の代表曲「初恋」の動画再生回数を見てみると、なんと約3千万回です。これは過去の有名曲のほとんどがYouTubeで聴けるなか、昭和時代に発売された曲としてはおそらくトップクラスです。また、「踊り子」の再生回数も2千万回に迫っています。しかも、それぞれ毎日2万回のペースで増え続けています。

1980年代に普通に生活をしていて、流行歌はそれなりに覚えている人なら村下孝蔵も「初恋」(シングルオリコン最高3位、アルバム2位、シングル売り上げ50万枚以上)「踊り子」も覚えているとは思います。一部ではその美声と容貌とのギャップの大きい歌手として知られていたかもしれません(声だけ聴いて後で姿を見たら驚いたという話は多いようです)。

ただ、流行当時であってもこれらの歌をしっかり全曲、それもライブ音源や動画で聴いた人は少ないかもしれません。彼は「初恋」「踊り子」が流行っているときに体を壊し、テレビで生歌を披露することが全くできなかったのだそうです(当初はいわゆる事務所の方針もあったようですが)。

だからといって、それがどうしたと思われそうですが、彼のライブ動画を現在見ると、そのパフォーマンスが知られていれば、あるいは生前にもっと人気が高まる余地があったのでは、と残念に思うのです。

というのも彼のライブパフォーマンスはちょっと驚くほどのレベル。容姿がどうした、というのは吹き飛びます。

もともと類稀な美声と評されていましたが、それに加え、高度な表現力と絶対音感を背景にしていると思われる音程の安定感が相まって、CD音源以上と思える歌唱を多くのライブ動画で聴くことができます。こんなに歌がうまい人だとは知らなかった…。

加えて、これは意外な点ですが、ギターがとてつもなくうまい。もともとギターを持って座りながら歌うというスタイルなのですが、彼を良く知らなかったときは「何ギター持ってんの」みたいな認識でした。曲想に合わない気もしていましたし…。

ところが、これがすごい。

一人なのにまるで二人以上で弾いているかのように聴こえるほどの演奏。ただ、ギターだけうまい人は他にもいるでしょう。彼がとんでもないのは、高度なギター演奏をしながら、CD以上の歌唱を行っている点です。

正直、彼の歌詞や曲想、歌い方などに好き好きはあろうかと思います。ただ、高度なギター弾き語りという点では客観的に見て、あるいは当代一のアーティストであったのではないでしょうか。

彼の実力を改めて知った人が多いのか、彼の死後、実にたくさんのCDが新発売されました。その多くは未発表のライブ音源集です。やはり彼のライブを欲するリスナーが多いようです。この20年の間に十数点を超えるCDが発売されたのは、生前の人気を考えると驚異です。死の直前のリハーサル音声まで発売されているほど。

私も彼の実力はつい最近知ったもので、生前、地道にコンサートを行っていることは知っていましたが、こんなに実力があったのかと思うと気づくのが遅く、本当に残念に思いました。

結局、彼のオリジナルアルバムとベストアルバム、死後発売された音源のほとんどを入手、聴くことができました。これができたのも、spotifyに彼の全CDが配信されていたからで、音源を入手できなかった分も全て(ごく一部聴けない曲もあり)簡単に聴けて本当にありがたいことです。音楽ストリーミングサービスの威力を思い知りました。

個人的には素晴らしいの一言で、発表された曲のほとんどのクオリティーが高いというのも驚き。生前に有名だった曲以外にも名曲がたくさんある印象です(しかも、いわゆる捨て曲がほとんどない。売り上げの大小、制作時期にも関係ないことも加えたい内容です)。また、ライブ盤を聴くと、ギター一本の弾き語りでも、「初恋」に代表されるような80年代風なポップなバンド伴奏でも、どちらでも曲がよく聴こえるのも不思議。日本語にこだわった作詞というのもポイントでしょう。

1989年以降はCDセールスが半端ではなく落ち込み(ほとんどのシングル、アルバムがオリコン100位圏外という惨状)、再起を期して発表し、しかも自信もあったというシングル「ロマンスカー」もまた100位圏外、1994年のオリジナルアルバムでは経費節減から打ち込み伴奏にされ、それもまた売れず、ついにはほぼ毎年続いていたオリジナルアルバム制作もなくなり、それでも1999年にはデビュー20周年記念のニューアルバムが出ることになっていた矢先の46歳での急死。年に一度の七夕コンサートのリハーサル中に倒れてすぐに亡くなったというのはいかにもミュージシャンらしいというか…。

1990年代にもっと売れていれば違った結果だったのでしょうか。晩年はテレビ出演にも積極的で、売り込む意欲はあったようなのですが。ただ、本人はいくら新曲が売れなくても自分のスタイルを貫く確固たるポリシーがあったそうですし、実際に残された曲、音源からもそれは伝わります。また、自身のライブパフォーマンスの客観的なレベルや価値も認識していたはずなので、思いの他、なんでもなかったのかもしれません(ライブへの業界的な評価の高さは生前からありましたし、過去のヒット曲のカラオケ印税収入も持続的にあったはずですし)。むしろ問題はCD売り上げ優先の商業音楽業界にあるとさえ言えそうです。

彼の価値が埋もれずに21世紀に掘り起こされたのはまぎれもなくインターネットの力であり、動画サイトの影響でしょう。また、CDが売れなくなった今、ポピュラー音楽のアーティストはライブでの実力がより求められるようになっているともいいます。彼の存在によって、商業音楽というものについて改めて考えさせられたようにも思います。

以下のYouTube動画を聴いて、見て、もし気に入った、興味を持ったのであれば、ぜひ、彼の他の音源も聴いてみてください。CDはもちろん、spotifyやAmazon Musicなどでも聴けます。

なお、彼のハイレゾ音源についてはe-onkyoとmoraで彼の生前に発売されていたベスト盤「歌人 ~ソングコレクション~」が24bit/96kHzで配信されています。1980年から1984年までの4年間の音源で全てアナログ録音からのハイレゾ化ということで、デジタルマスターではない分、意味はありそうです。それにしても彼はソニー所属でしたがこのころのソニーでもアナログ録音なのですね。

また、死後発売されたシングルA面集「七夕夜想曲」がSACDで発売されていました。彼のSACDはこれひとつきりです。

毎年のように命日付近に未発表音源が入ったCDが発売されてきましたが、今年は新音源のないベスト盤的な内容にとどまっています。

命日付近に広島RCCラジオで追悼特別番組が放送されるのも恒例ですが、今年は6月22日に放送済みも、ラジコのタイムシフトで6月30日までは聴くことができます。地域制限はありませんので、こちらからどうぞ。
http://radiko.jp/#!/ts/RCC/20190622180000



 

 



以下の4つはギターテクニックの鑑賞用に









そのほか、ライブ音源はYouTubeに多数、
CD音源の多くがニコニコ動画に上がっています。

彼を一躍有名にした「初恋」「踊り子」を収録した4枚目のオリジナルアルバム(1983年)



生前に発売されたオリジナル音源140曲を集めた全集CD(2008年発売)



今年の7月に発売される新たなベスト盤。全曲新リマスタリング
【メーカー特典あり】 初恋物語 (ポストカード付) 限定版

死後発売されたライブ盤





以下、現在唯一のSACD盤。シングルA面集。未発表ライブ音源付き